ビオトープのお仕事紹介6:イベントと展示編
地域のさまざまな生きものが暮らす、さいたま市桜環境センターのビオトープ。「いつも、ゆっくり自然観察ができるなんて、いいわね~♪」なんて言われることもありますが、さにあらず。地域らしい自然の再生を目指すビオトープでは、見えないところで、さまざまな管理作業を行っています。
なんてことを言うと「えっ、庭園みたいに管理をしているの?自然じゃなくて人工じゃない?」と言わたりもしますが、これもまた、さにあらず。より自然な状態にするためには、手をかけた管理がどうしても必要になります。
今回のシリーズでは、私たちスタッフが、ビオトープで行っているお仕事の一端をご紹介しつつ、まちなかに再生したビオトープではなぜ管理が必要か、そんな疑問にお答えしていこうと思います。
イベントと展示のお仕事
ビオトープでは、ビオトープにいる生きものを中心に、地域の自然について体験し、知り、考え、行動に移せるような、さまざまなイベントや展示プログラムを行っています。
主なものを紹介すると・・・
- その時のビオトープの見どころを紹介する「ミニガイド」
- 各季節の自然に親しむイベント「ビオトープクラブ」
- 一歩踏み込んで自然再生の作業を体験する「ビオトープクラブ実践編」
- 種まきから脱穀まで、稲作の全てを体験する「田んぼクラブ」
- 環境教育の指導者を養成する「プロジェクトワイルド一般指導者養成講座」
- だれでも立ち寄れる管理余熱棟1階「さくらラボ企画展示」(年3回程度展示替え)
といった感じです。
ただ、イベントを行うためには、事前の十分な準備が必要です。
対象や目標を設定して、プログラムを練り、現場での確認や事前の資料調査、道具や材料の準備、そして広報や参加申し込みの受付を行います。
時には、
「エンマコオロギのオスを複数匹捕まえる」
「水草のマコモを、池で刈プラ舟1杯分刈り取って干す」
など、ハードなミッションがあることも!頭を働かせつつ体も動かし、イベントの実施に臨んでいます。
でも、イベントや展示は、来場者の方とじっくりお話しできる絶好のチャンス!自分たちが意図したメッセージがきちんと伝わっているか、昔感じた感動を、参加者の皆さんにも伝えていることができているか、確認して、また次のイベントに活かしていきます。
イベント終了後、「ビオトープにまた来たくなった」「自然のことをもっと知りたくなった」「生きものが触れるようになった!」などの声をいただくと、とても「やってよかった」と思う、やりがいのある仕事です。
昨年からのコロナ禍で、イベントや企画は、規模の縮小や中止を余儀なくされています。しかし、この状況でもできることを模索する中で、オンラインでの参加型イベントや、LIVE中継、動画配信なども行っています。
暖かくなり、生きものたちも蠢き始めています。これからも様々な形でみなさんに参加していただけるイベントを考えていきたいと思いますので、引き続き、よろしくお願い致します。
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