ビオトープのお仕事紹介1:田んぼ編
地域のさまざまな生きものが暮らす、さいたま市桜環境センターのビオトープ。「いつも、ゆっくり自然観察ができるなんて、いいわね~♪」なんて言われることもありますが、さにあらず。地域らしい自然の再生を目指すビオトープでは、見えないところで、さまざまな管理作業を行っています。
なんてことを言うと「えっ、庭園みたいに管理をしているの?自然じゃなくて人工じゃない?」と言わたりもしますが、これもまた、さにあらず。より自然な状態にするためには、手をかけた管理がどうしても必要になります。
今回のシリーズでは、私たちスタッフが、ビオトープで行っているお仕事の一端をご紹介しつつ、まちなかに再生したビオトープではなぜ管理が必要か、そんな疑問にお答えしていこうと思います。
田んぼのお仕事
ビオトープの田んぼは、普通の田んぼとはいくつかの点が大きく異なります。収穫よりも生きものの棲む場所としての機能を大切にするため、一年中水を張っています。また、田んぼを耕さない「不耕起農法」、そして当然ながら、農薬や化学肥料は一切使っていません。
その分、重要になるのが、水の管理です。
ビオトープでは、さまざまな生きものが棲めるよう、水際もふくめて、コンクリートを一切使っていません。田んぼの縁(へり)も土でできています。このため、きちんと管理をしないと、水がしみ出したり、いつの間にか漏水してしまいます。もし、水が漏れて無くなってしまったら、そこにいる生きものにとって、大きなダメージとなります。
それを防ぐために、田んぼでは「畦塗り」作業がとても重要です。
畦塗りは、稲づくりが始まる前の3~4月と、あとは大雨の後などに必要に応じて行います。鍬(くわ)で田んぼの中の泥を掬い、畦にギュギュッと塗り込めます。泥は重く、塗るのにはかなりの力を必要とするため、かなりの重労働です。
漏水が発生した場合は、もう少し田んぼの下の方から、粘土状の土を掘り出して使います。水は少しの隙間でもあれば、そこから流れ出し、穴を拡大してしまいますので、そんなきっかけができないよう、細心の注意を払う作業になります。
田んぼの管理作業には他にも色々ありますが、その中でも畦塗りは、最も重要な作業の一つと言えます。
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