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【イベント報告】ビオトープクラブ「七夕馬を作ろう!」
投稿日:2018.07.20
ビオトープクラブ「七夕馬を作ろう!」報告
6月30日と7月1日に、水草の「マコモ」を使った伝統的な七夕の飾り「七夕馬」づくりのイベントを行いました。
七夕というと、「7月7日、年に1度、織姫様と彦星様が会える日」と覚えている方が多いと思います。実はこの話、戦後急速に広まった中国の「星祭」の伝説です。
さいたま市の地域史を調べてみると、もともとは旧暦の7月7日(今の8月7日ごろ)の年中行事で、【「タナバタ様」をお迎えし、まつる日】だったそうです。
タナバタ様は作物、特に夏の作物の豊穣をつかさどる神様。七夕馬はそのタナバタ様が乗る乗り物として、または理由はよくわからないけれど、古くからさいたま市内で作り、七夕に飾られてきたそうです。
イベントでは、ビオトープの上の池に生えているマコモを刈り取り、これを使って七夕馬づくりを行い、幼児から70代の方まで、7組16名が参加しました。
予めビオトープから採ってきておいたマコモに触れると「畳みたいないい匂い。」といいう声も。丈夫なマコモで手を切らないよう気を付けつつ、子供も大人も大騒ぎしながら七夕馬作りが始まりました。
「難しい」「どうやってやるの!?」と声を上げながらも、真剣に楽しく七夕馬を作っていく皆さん。そして、スタッフが作り方を教えていると、「むかしはこうやって、やったんだよなぁ。」と言いながら、どんどん馬を作っていく方が1名。なんと、かなり前に作ったことがあるのだとか。そしてぽつりと一言。「今はもう、マコモなんて、ねぇ(無い)からなぁ。」
地域の民俗学資料の中にも「マコモが無くなったためイネを代用した」「(村落の人が)市街地に売りに行った」という記録があります。マコモは繁殖力が旺盛で、生えていれば毎年刈り取らなければすぐに池が陸地になってしまうほど。それが、いつの間にか身の周りから姿を消してしまったのです。
そんな話をしながら作業をしていくと、30分ほどで七夕馬が完成しました。ちょっと難しいところはあったものの、完成後はみんな笑顔。そしてアンケートには「さいたま市の七夕の歴史が知れてよかった」「ぜひまた来年もやってください!」等の声がありました。
桜環境センターのビオトープは「田んぼと林のビオトープ」。今回の七夕馬作りのような農村文化に触れるイベントも、今後開催していきたいと考えています。参加した皆様、お疲れさまでした!
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